約 2,491,936 件
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/40.html
勘というものは、全面的でなくても一応は信じておくべきだと、後付ながら僕は思った。まあ、信じたらどうにかなった訳でもないと思うんだけど、ね。 リビングの扉を開けてすぐ。既に見慣れてしまった眼鏡姿の女子生徒と共にもう1人、学校では見慣れているけれど、僕の家の中では全く見たことない姿が見えた。 目の前の短めの二つ結びにあれ? と思う前に。 「ちょっと来て」 入ってきた僕の姿を見つけて、ソファーで居心地悪そうにテレビを見ていた委員長が、いかにも怒ってます風の体で僕に近づき、すぐに手を引き、廊下へ競りの前のマグロみたいに引きずるようにして連れだした。 「御免なさい」 「……まだ、何も言ってないのだけど。っていうか自覚あったのね」 溜息と共に、僕の顔にいたずらをやらかした子供を見る目をする。 「そうじゃないんだけど……」 「そうじゃないって、じゃあどういうこと?」 腕組みしながら、眼鏡の奥を釣り上げる委員長はちょっとばかし、恐怖を覚える姿だった。 「聞かれてた、みたい」 みたい、というのは本当にそうだったのか分からないから。でも結果論からして、ほぼ確実にそれが原因だと思う。 細かい説明を省いたせいで、一瞬言葉の意味を取りきれなかったのか、はたまた理解したくなかったのかは分からないけど、数拍の間を置いてから、両手で自分の口を押さえた。 「聞かれてたって……ま、まさか、人の往来があるような場所で私たちの話を……!」 「ち、違うよ! あの……話せば長くなるんだけど……」 今日、帰り際にあったいろいろを掻い摘んで話してみると、なるほど、あの人にはいろんな意味で気を付けるべきだったんだと、後から気づいた。終わったことだから、今更もうどうしようもないんだけど。 黙って聴き終えた後、ショートカットで眼鏡っ娘のクラスメイトかつ同居人の、再三の溜息と共に漏らされた「まあいいわ」は何だかリストラされた サラリーマンじみた諦観に近いものがある気がした、って言ったら多分怒られるから言わないけど、とにかく僕と委員長はもう1人が待つリビングに戻った。 「どうしたの? 秘密のお話?」 「そんなところです」 突慳貪に答えた委員長に苦笑しながら単刀直入、僕は椅子に座っているその人に尋ねた。 「あの、もしかして……あのときの話、やっぱり聞いてました?」 「……はい?」 「あれ? えーっと……?」 「どうしました?」 あれ、まさか気づいてない? ジト目が僕を射ぬく。委員長、でもうちに来る理由なんて、他に無いと思ったんだよ。 いやいや、でも実はそう言いつつ、知らないふりをしているだけ、とか? じっとハテナ顔の目の前の女子生徒を見ても、答えは出てきそうになかったから、とりあえず話を進める。 「で、でも……何故うちに?」 ようやくその話になりましたかあ、と言いたげな破顔で身を乗り出してきた、ミニツインテールの人は堰を切ったように喋る。 「私が来たのは校長先生に会った向井くんが物凄い勢いで話し掛けてたから、きっとみんなにはなかなか言えない秘密があったんだろう、って思ったん ですよ。そしたら、向井くんのお家から見たことがない女の子が出てきてさあ大変。もしかして、もしかすると、もしかしたのかも! と思ってしまって、そこ の彼女……お名前は知らないですけれど、帰ってきたのを見計らって思わずピンポンを押してしまったんですよ」 ……委員長……? ちらりと委員長の方を向いたら、慌ててそっぽを向いた。バレたの、僕のせいじゃなかったんじゃない。 こほん、とその人物は咳払いをしてから答える。 「どういう理由なのかを説明してもらおうと思ったんですが、なかなか教えてくれなくて……困ってました。でも、何となく分かりました」 今までの話の中から、どういう事情が分かるんだろう。曲解してないかな。 えへん、と……こういうのも悪いけど、委員長とか住倉さんと比べてやや控えめな胸を張って。 「でも、年頃の男の子が女の子2人と同居しているというのは、生徒会としても見過ごしておけません。というわけで生徒会長たる、この桜瀬明菜も監視役として、共同生活をさせて頂きます」 条桜院高校、生徒会長桜瀬明菜さんはそう、言い切っちゃった。 「「え、ええー!?」」 当然、僕と委員長は、見事にハモって声を挙げた。 ただでさえ、3人での共同生活に不安を抱かずに居られなかったのに、更に同居人が増えるなんて。 もう今更1人増えても、2人増えても一緒でしょうと思うなかれ。 何と言ってもあの全校生徒の投票率8割オーバーの”あの”生徒会長様。委員長や住倉さんの印象は、ぶっちゃけてしまうと、僕の中では桜瀬さんよ りもよっぽど強いんだけど、周囲の目はそうでもない。そんな桜瀬さんと同居だなんて……もしバレたりしたら、命がいくらあっても足りない。 「大丈夫です。心配はいりません。食事や洗濯、何でも出来ますから、お手間は掛けさせませんよ」 「や、そういう問題じゃなくてですね……」 もうここまで来たら、多分追い返すことなんて出来るわけないと分かっていても、足掻いてみたくなるのが人間というもので。 「ほ、ほら。ご両親とか……心配するでしょう? 委員長の家とか、住倉さんの家はちゃんとご両親の了解を得てるのでいいですが……」 ちょっと嘘吐いた。委員長の家は多分事情を知ってるけど、住倉さんのご両親は海外生活中だから、まだ了解を取ってない。そもそも会ったことがな いから、突然「娘さんと同居させて貰っていますが、いいですよね?」みたいなこと言ったら、海外からジェット機で戻ってくるそのままで家に突っ込まれそ う。 でも、突然娘が家出したらきっと困る。そう、困ってくれないと僕が困る。 だからこそ、そんな話題を出したんだけど。 「ちょっと待ってくださいね」 突然携帯を取り出した生徒会長、桜瀬明菜さんはぴぽぴぽっとキーを押して何処へやらに電話をその場で掛け始めた。 「あ、お母さん?」 どうやら掛けた先は自宅みたいだった。 「お友達に、一人暮らしで凄く困っている子が居てね? 心配だから、しばらくその子のお家に泊まってお世話してあげようと思うんだけど、いいよね?」 巧みにその相手が男であることを隠して喋ってる様子とか、疑問形が「いいかな?」ではなく「いいよね?」という既に同意だけを得るつもり満々な ところとか、やっぱり見た目以上、思っている以上にこの人はやり手なんだと思った。そしてその人に睨まれたカエルである僕は、ヘビ相手なんかとは違った方 向でもう手も足も出ないのだった。 「うん、うんうん。それじゃあ」 ぴっと電話を切って早々「大丈夫でした」と目を><(こんな風に)しながら、親指を立てた。 「あ、うん……はい。分かりました」 同居人、3人目が追加されました。僕、どうなっちゃうんだろう。
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/21.html
委員長が出て行ってから食器を洗って、日課になっているニュース番組の占いを見る。 「ふたご座は10位かあ」 恋愛運が☆2つ、仕事運が☆1つ、金運が☆2つでラッキーカラーが赤。 「委員長って何座なんだろう」 そういえば委員長のことって全然知らないんだよね。昨日から今日に掛けて少しずつ分かってきてはいるけど。 誕生日くらいは聞いてもいいのかな、なんてことを思いながらテレビの画面に表示されている時間を確認してから消す。 この占いコーナーが終わる時間が8時20分。学校の朝のHRは8時50分からだから、ここから制服に着替えて歯を磨いて……と身支度を整えると大体8時半になってて、そこから学校へ向かうのがルーチンワーク。 身支度を済ませて家を出て鍵を掛けると、後ろから威勢の良い青年の声が聞こえてくる。 「よーう」 振り向くと玄関前の門の陰からひょっこりと顔を出した隆二が居た。 「ああ、隆二。来てたんだ」 「おうとも。今日は久しぶりに早起きしたからな」 「早起きって普通の時間じゃない?」 「俺にとって5分も早く出てくるのは早起き以外のなにものでもねーよ」 確かにいつもならば登校途中で会うことはほとんどないから、早起きの部類に入るのかもしれない。 委員長、早めに出てて正解だったよ。もしこの時間に出て行ってたら隆二と鉢合わせるところだった。 心の中で呟き、僕は隆二と並んで登校経路を歩く。 「この時間ってことは今日も占い見てきたのか?」 「うん」 「占いが別に好きでもないのに見てて楽しいのか?」 「楽しい楽しくないっていうか、生活の一部みたいなものだから。ほら、いつも右足から家を出ると幸せになれるとかいうジンクスなんかがあるよね。あれと同じ」 「良く分からんな」 腕を後頭部辺りで組みながら鞄を持って隆二は言う。2人で並んで歩いていると15センチくらい身長が違うから、私服で遊びに行ってたりするとた まに兄弟と間違えられる。1番酷いときには高校生なのに「小学生の弟さん?」と間違えられたことも。ちょっとというよりかなり複雑。 「占いなんか見てる暇があったら、特撮見ろよ、特撮」 「んー……僕はあまり好きじゃないから」 「なんでだよ! おもしろいじゃねえか、特撮」 鼻息荒く、拳を握って僕の隆二。 「こう、スカッとするんだよな。展開は割とありがちなものが多いけどよ、それでもその王道を通ってくる安心感とカッコよさ。負けても立ち上がる不屈の闘志。そこが特撮の最大の良さだぜ」 もちろんそれだけでもないんだが、と付け加えて再度前を向く。本当に好きなんだなあ、特撮。 ……でも「占いなんか」っていうのはどうかと思うな、やっぱり。 「見たくないなら見なくてもいいが、せっかく朝早くから起きてるんだったらテレビつけっぱなしにしておけばいいじゃねえか」 「あはは。お父さんが行儀悪いから食事中はテレビ点けない方が良いって。お母さんもなんだかんだでお父さんに弱いし」 「お前んとこは両親仲が良くていいよなあ。うちは喧嘩ばっかりだぜ」 「一時期は両親の喧嘩が酷いからって僕のうちに泊まりに来てたもんね」 僕の隣の部屋は、今でこそ倉庫になっているけど昔は隆二の部屋になっていた。大喧嘩の場合は翌日の朝に家へ帰ったりするから、うちでお風呂入るために着替えとかも置いてあったし。 「ああ。さすがにこの年になって親が喧嘩してるからって泊まりにいくわけにもいかないからな。あれが許されるのは小学生までだぜ」 「でもそれだけ喧嘩して離婚しないってことは何だかんだで仲良いんじゃないかな」 「どうだか。特に母さんの方は委員長そっくりでお小言が多すぎんだよ」 突然委員長の名前を出されてびくっと反応する。 「親父もだらしねえが、何かにつけて注意ばっかりする母さんもいけねえや。俺だったらとっくに離婚してるぜ」 「隆二のお父さんのことを考えて注意してるんじゃないかな」 「そうにしたって細かすぎなんだよ。靴下を洗濯機の中で裏返して入れるなとか、タバコは火を消してもゴミ袋の中に入れるなとか」 「靴下を裏返すなっていうのは単に洗濯で裏返したまま洗濯するとあまり綺麗にならないからじゃないかな。後、タバコも消した直後はまだ熱いから発火……するのかは知らないけど、それを防ぐためだと思う」 「とにかくだ!」 声を張って隆二が言う。 「隆二」 「……分かってる。でもそれだけじゃないんだぜ。理不尽なことも言ってる。そりゃ母さんだって父さんが嫌いだからあんなこと言ってるとは思わないけどよ。ちょっと言い過ぎだと思うし、言い方も気をつけるべきだと思う」 「それは……そうだね」 自分で分かってることでも、他人に指摘されると嫌なことだってある。それがコンプレックスになっているようなところだったら尚のこと。だから言 葉は選ばなきゃいけない。だからどんなに大きな喧嘩しても絶対に言っちゃいけないところは言わないんだ……なんてことをお母さんが言ってたっけ。そこをお 互い分かってるから、たまに喧嘩しても別れないんだってことも。 「うちのいいんちょもそうだよなあ。俺が馬鹿なのは仕方が無いとして、それをいちいち馬鹿馬鹿言うなっての。つーかあいつ、俺の名前すら覚えてないんじゃないのか?」 「あはは、かもしれないね」 昨日本人が言ってたけど、全然隆二の名前覚えてなかったよ。心の中でそう答えておく。 「あれは絶対年を取ったら口に小じわが出来まくる、五月蝿い意地悪バアさんにしかならんな」 「意地悪バアさんで悪かったわね」 僕と隆二が慌てて振り返ると、何故か先に家を出て行ったはずの委員長が綺麗な眉を吊り上げ、僕らを睨んでいた。
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/32.html
「えっと、リビングに二人を呼んだ理由なんだけど――」 リビングにあるダイニングテーブルで、向かいの椅子に女子二人を座らせて、僕は切り出した。 「分かったわ。今から三人でベッ――」 「住倉さんは黙ってて」 「ふふ、言うようになったわね。お母さん、嬉しい」 ほろりと泣き真似する住倉さんの扱いには徐々に慣れていくとして、当面必要なことをひとまず決めていくことにした。 と言っても、ホントに喫緊の問題だけだけど。 「掃除、食事の用意……どっちか得意なもの、ある?」 「得意ではないの、ごめんなさい」 「得意じゃないわ」 二人とも即座に、それもハモって答えた。何でこんな時だけ息があってるんだろ、二人とも。 っていうか、最初から聞かれること最初から分かってたんじゃないかなと思うほどの反応の良さに、僕は呆れよりも先に笑いが出掛けて、何とか留めることに成功する。 「少なくとも食事の用意は、ややかにはさせない方が良いわね。命に関わるわ」 「酷い。お茶目心で塩と砂糖をわざと間違えているのに」 普段の生活にお茶目心なんか要らないと答え掛けて、これは住倉さんの罠に掛かっていることに気づく。 「それに砂糖と塩を間違えただけで命には関わらないのではなくて?」 「毎日そんな食事ばかりしてたら、すぐにまいるって意味」 「あー、確かにそうかも」 っていうか、そこまで酷かったら僕が料理担当無理にでも変えさせてるかも。 「じゃ、じゃあ僕がその辺りは担当するから、えーっと……」 後は掃除―― 「洗濯くらいはやっても良いわよ?」 珍しく。 本当に珍しく、住倉さんが、話の展開を、普通に、実に普通に、進めた。 僕が思わずこうやって区切って言ってしまうくらいに珍奇なのは、もう周知の事実だと思う。 ……でも、どうしても素直にその申し出を受け入れられない自分が居る。 だって、住倉さんだし。 「変なこと考えてないよね?」 「また変なこと企んでるんでしょう」 今度は僕と委員長がハモって、思わず二人で顔を見合わせ、溜息。まあ仕方が無いよね。どう考えたって住倉さんがまともに話を進めようとしてくれることなんて今まで無かったし、性格を考えれば疑ってしまってもおかしくはないと思う。絶対に何かウラがあると。 「二人して心外だわ」大仰に肩を竦めて見せる住倉さんは続けた。「やましいことなど、何も考えてないわ。ただ、学校で疲れて帰ってきたら間違えてあなた達の下着を入れ替えちゃうかもしれないけど」 全然やましくないことなんか無い。というかやましさしかない。ていうか疲れてるのも疲れてないのも全く無関係に、この人なら絶対入れ替える。 「……やっぱり、あたしが洗濯するわ」 頭を軽く押さえて委員長が呟きを漏らす。 「そっちの方がいいかも」 「二人で勝手に話を進めないで欲しいのだけど」 ふくれっ面の住倉さんは、正直その見た目だけなら可愛かった。でもこの状況をわざと作っておいてこれだから、もう笑うしか無い。 なんだか、ホント先が思いやられるね。 「とりあえず、住倉さんはお風呂掃除お願いするよ」 「……何か納得出来ないわ」 「一応、本当の家主が居ない間は僕が家主だから、納得できないなら帰ってもらってもいいんだよ?」 しばらくいつもよりもジトっ気(とでもいうのがいいのかな?)を濃くした目を向けていたけど、僕はそれをかわしつつ、 「じゃあひとまず直近の問題は解決したし、僕は部屋に戻ってるから。また夕飯になったら呼ぶから、それまでは自由行動ということで」 と逃げの一手を打った。 足取り重く部屋に戻った僕は、深々と溜息を吐いて、ベッドに寝転んだ。 正直に言って、この状況は凄くキツい。 今までほとんど喋ったことが無かった委員長と二人暮らしでも先行き不安だったのに、掴みどころのない住倉さんまで迎え入れた共同生活。ちょっと 展開がゲームとかアニメとか、そういう 非常識 が許される場でしか見たことも聞いたこともないものになってる。僕の人生のシナリオを書いた人は、きっと 酷くサディスティックな人なんだろうと思う。そうに違いない。 とりあえず、こんなことになったのは、委員長をうちに呼び寄せた叔父さんのせいだ。なるべく早く叔父さんに状況を説明して、二人が帰らなきゃいけないような状況を作りださなきゃ。 いや、追い出したいわけではないんだけど、やっぱりこの歳の男女三人暮らしはやっぱり、いつどこでどんな問題が起こるか分かったものではないから。 そんな言い訳がましいことを思いながら、いつの間にか意識は沈んでいた、らしい。 らしいっていうのは、その時から委員長に叩き起されるまでの記憶が全く無かったから。
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/29.html
「……」 「うわ、無言で携帯取り出すのやめて!」 「……ふふ」 スカートのポケットから取り出した赤い角ばった携帯をチラつかせながら住倉さんは不敵な笑みを漏らす。そんな強攻策に出るとは思わなかった……こともない。なんたって住倉さんだし。 「もし駄目というなら私の友達全員にメールを送るわ」 「ぐっ……」 結局は学校側の都合だったというのに、何で僕がこれほどまでに追い詰められなきゃいけないんだろう。委員長もとばっちりだし。元々はうちのお父さんとお母さんのせいなんだよね、よく考えると。後で連絡しなきゃ。 それはそれとして、今のこの状況はどうしよう、どうすべきなんだろう。 教師側は既に全員知ってて緘口令が敷かれているから周りに漏れてきていないんだろうけど、生徒にまで緘口令を敷くことは学校側もできないはず。 つまり誰かに知られたら、色水をコップの水に落としたかように拡散する。インターネットの発達は必ずしも良い結果を生まないという好事例かもしれない、と 思う。 「……分かった。住んでも良いよ」 奇怪な思考パターンを持つ住倉さんをなだめすかす方法はこの結論以外に無い、かな。 「美少女が新たに住むのに『良いよ』は無いと思うのだけど?」 「美少女であるかどうかよりも、同居人として負担になる人かならない人かの方が僕にとっては大事なんだよ」 「つまりあなたの平穏を掻き乱すようなことをすればいいのね」 「…………」 「冗談よ」 住倉さんが言うと全くギャグには聞こえないんだけど。さらっと自分のことを美少女と言っていたところにも突っ込もうかと思ったけど、やめた。確 かに変わった部分だけを除けて見れば、十分に他称で美少女と付けられてもおかしくない。それくらいの人ではある。あるけど、やはり何を考えているのか全く 分からないから、その呼称には誰もが頷くであろう顕著な違和感がある。 ツンとした表情の住倉さんは残っていた牛乳を喉も鳴らさず飲み干した。 「じゃあ交渉成立。報酬は……そうね。私の体で払うわ」 「……」 「ギャグはちゃんと突っ込んでもらわないと困るのだけど」 「それを僕に求められるのも困るかな」 「くす。いいわ、その反応。あなたとは合いそうね」 「僕はそう思わないけど」 「あなたも変わっているから」 「住倉さんに言われたら終わりだよ」 「さらりとそういう酷いことを言える辺りとかも、私譲りだわ」 「いつから僕は住倉さんの息子になったの」 「こう見えて私はもう三十路前なのよ」 「29歳と考えても、僕を13歳で産んだことになるんだけど」 「確か『14才の母』だったかしら。そんなドラマがあったくらいなんだから不思議ではないわ。海外では5歳半の少女が出産したという事例がある わ。極々稀なことではあるわね、もちろん。でも初経が始まった後なら妊娠することなんて別段不思議なことでも無い。だから13歳の頃に産んでいても全く不 思議ではないわね。でも不満なら……そう、あなたの可愛い妹になってあげる」 「自分の家の前で寝そべって、人の厚意に付け込み強行に人の家に乗り込むような妹は要りません」 「好む好まないに限らず生まれてくるのよ、人は。好む好まないに限らず、ね。もう1度言った方がいいかしら? 重要なことだから。ねえ、お兄ちゃん」 「要りません。後、お兄ちゃん呼称も要らないです」 「そう。クールなのね」 なんだか実にどうでもいいことで問答したような気がするけど、どっと疲れが出て、それもどうでもいい気がしてきた。とにかく住倉さんを住まわせることは、半分脅しがあったとはいえ自分で結論を出したことだし。 テレビの前に置いてあるソファに座ろうとしたところで住倉さんが「ああ、そうだわ」と思い出したように言うから、さすがに無視もできなくて振り返る。これから一応、頻繁に顔を合わせることになるから。 「さっきここに住まわせてくれなかったら携帯で友達に連絡するって話をしたわね?」 僕を見据える住倉さんの瞳は普段よりも好奇心や喜びが漏れ出ているようにも見える。 「住んで良いって言ったのに周りに連絡するの?」 「いいえ。私は約束は守るわ。本気で持ちかけたものはね。だからここに住みたいと言ったのは本当」 「嘘だと嬉しかったんだけど」 「残念だわね。本当よ」 「じゃあ、何?」 「電話帳を見てみるといいわ」 言い終わるか終わらないかの内に赤い何かを投げてきて、気を抜いていた僕は慌ててそれをキャッチする動作を取ったものだから足を滑らせ、その場で強かにお尻を打った。 「いたた……」 「ナイスキャッチだわ。落としたらわざと弁償させようと思ったのに」 「……」 「そろそろ本気と冗談の区別を付けた方がいいわ」 「今のは半分くらい本気だったでしょ」 「あら、気づいてたの?」 「徐々に慣れてきた」 「ふふ」 同時に疲れてきた。 今受け取ったのはどうやら住倉さんの携帯電話だったみたいで、開くと―― 「うわ」 「くすくす」 「この壁紙はちょっと……」 「刺激的だわね。ボーヤには」 「同い年でしょう」 「実は三十路前で――」 「はいはい」 住倉さんの場合は話を途中で無理やり切った方がいいとようやく分かってきて、また話がループする前に電話帳のボタンを押す。『あ』行には誰の名 前も連なっていなかった。さっきのキャッチの衝撃でデータが消失したかと心配になったが、『さ』行に入ってようやく2人名前があってほっとする。書かれた 名前の名字はどちらも『住倉』であり、名前からおそらく両親であろうと予想が付く。続いて『た』行へ続いて、『辻川友香』という見覚えのある名前が出てき た。後はまた空白のみが続いている。 「お父さんとお母さん以外だと委員長のみ?」 「そう。だから友達に送ると言っても友香くらいにしか送れなかったという訳」 「なるほどね」 「怒らないのね」 「感情に割り振るエネルギーを消耗しきったからで怒る気にもならないよ」 「あなたの天使が癒してあげる、とでも言った方がいいかしら」 「もっと疲れるからやめて欲しいかな」 「分かったわ。じゃあもっとしてあげる」 「もう、好きにしてください」 「ふふ」 委員長との共同生活でさえ危うかった僕がミステリアスを原液で飲み干したような住倉さんとまで住む生活に耐え切れるか自信、無いなあ。
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/28.html
とりあえず落ち着こうと僕も牛乳をガラスコップに注いで、住倉さんの向かいに座る。気を紛らわせるように牛乳を一気飲みした僕を、住倉さんが正視しているから余計に勢い良くコップを傾ける。 「向井誠一」 「は、はい?」 フルネームで呼ばれたのは随分久しぶりな気がするんだけど、突然話し掛けられたから、思わず噴出しそうになった。 「そんなに硬くならなくてもならなくてもいいのよ。あなたの家なのだし」 「あ、ああ、うん。別にそんなつもり無いんだけどね。ほら、その、女の子が入ったのって初めてだから」 ガラスコップに残っていた牛乳を飲み干す住倉さんは、僕を上目遣いに見る。 「ということはあなた、桃色のネグリジェ着て寝ているの?」 「ぶはっ」 今、少しは気管に入った。 「ネグリジェだけじゃなくて同系の下着が組で入っていたわ。そういう趣味があるということね」 「え、あ、それは……」 違うと言うと、じゃあそれは誰のものなのかということを尋ねられるし、そうだと言うと僕は女装癖がある人間だと勘違いされる。最悪の2択を選択しなければならない。 住倉さんは少し釣り目気味の目を更に細めて、すまし顔でさらに酷い追い討ちを掛ける。 「女性用の運動靴も置いてあったわ」 「え? 運動靴の替えなんて持ってきてないはず、あっ」 言ってからしまったと思った。その勘はどうやら間違っていなく、犯行を自白した犯人へ向ける目で住倉さんは笑みを湛える。 「隠さなくても分かってるわ。彼女……友香が来ているのでしょう?」 「ち、違うよ。委員長は関係ないよ」 「あのネグリジェ、去年彼女の家に行ったとき見たもの。脱衣所から彼女の匂いもしたわね」 「匂いって……」 「勘違いされても困るから先に言っておくわ。昔から鼻がいいの、私。いちいち手に取らなくても、部屋に入ったら分かる程度にはね。この部屋も友香の匂いがしてるわ、ずっと」 「……」 沈黙以外に僕の取れる手段は無い。 「まさか彼女の家から勝手に取ってきた?」 「……」 「もしあの匂いがネグリジェからしていないとしても、1人暮らしのあなたがあんなネグリジェを持っているというのは不自然。あなたが女装癖持ちだと言いふらした方がいいかしら、ふふ」 なんとなく家に上げるときに嫌な予感はしたんだけど、それはどうやら現実のものとなってしまったみたい。でも御免なさい、気づかれる理由が斜め上過ぎて理解できません。それに僕が1人暮らししていることも何故か知ってるし。 「蛇に睨まれた蛙ね。でも心配しないでいいわ。もう昼には気づいていたもの」 「……えっ!?」 「あなた、友香と今まで話をしたところ見たこと無かったわ。でも今日はやけに仲良さそうに喋っていたわね」 「それだけで気づいたの?」 「ふ」 だからピースサインされても。 ブルーが色濃くなり、それでも否定し続けないと委員長に悪いと思って、半ば意固地になっていると、テーブルに顔を横にして乗せた住倉さんは笑った。 「ちなみに今までのはほとんど嘘よ」 「……へ?」 「脱衣所にネグリジェがあったのも嘘、私がそんなに鼻が良いって言うのも嘘。脱衣所覗いて確認したもの。気になるなら見てきたらいいわ。私のうち に友香が泊まりに来たことがあったのは本当だけど。昼に気づいたっていうのも半分嘘だわ。怪しいかもって思っただけ。そう、あのときのネグリジェ、今も着 てるのね。それは知らなかったわ」 「え、嘘って……え?」 「ふふふ。嘘と本当を混ぜると本当に聞こえるものだわ。ほとんどがブラフ。あなたは引っ掛けにことごとく引っ掛かっただけ」 「だ、だまされたってこと?」 「そうね」 しれっと答えた住倉さんに、もはや腹も立たない。 でもこれはまずい。非常にまずい。なんと言っても住倉さんだ。よく、思考回路が網の目と表現されるほどの、読めない思考の持ち主にバレたというのは、僕にとっては銃撃戦の中を丸腰で走りぬけるような気分になる。いつ人生が終わるか冷や冷やモノという意味で。 「あ、あの……この話は……」 ふふ、とまたいつもの薄ら笑いとも言うべき笑顔で僕を見た住倉さんはようやく3つ目のチョコレートを運んで、それを食べ終えてから答えた。 「条件があるわ」 「条件?」 「そう、条件。あなたが女装癖があると言われない、そして友香と1つ屋根の下で生活していることをバラさない条件」 真摯な目が僕を射抜く。何か凄いことを代償にしなきゃいけないような気になってきた。 「あの……その前に女装癖は無いんだけど」 「じゃあ友香の下着で致してるとか」 「してないから!」 「面白くないわね」 「面白い面白くないじゃないよ、それ」 疲れたように僕は答える僕にまた鳩の様なロートーンの笑いが、口角を上げた小さめの口から漏れる。 「条件って、何?」 おそるおそる僕が尋ねると、学校で1番思考回路が不明だと言われているクラスメイトはその口の形をほとんど崩さずに答えた。 「私もここに住まわせて」 「……え?」 もっとこう、毎日お昼ご飯を奢れとかいう金銭的な方面だと思っていたんだけど。 「あなたが1人暮らししてることは知ってるわ。つまり友香と2人きり。何か間違いが起こってもおかしくないわね。健全な男女だもの」 「起こらないよ!」 「それは友香に対して失礼だわ」 「……僕にどうしろと?」 最悪な2択をそう頻繁に迫られても。 「今更1人くらい増えたって変わらないわね?」 「で、でも住倉さんの両親は?」 「ポスドクで海外の大学に、夫婦揃って。同じ学校ではないけど」 「ポスドクって?」 「ポストドクター。研究員よ。日本ではあまりなる人は居ないけど。実入りが少ないのが原因だわね」 ふう、と満足げな溜め息を吐いてチョコレートの袋を置く。 「私、料理できないの。掃除もダメ。洗濯は面倒。お風呂入るのは好きだけど、洗うのは嫌い」 「結構、我が侭だね」 「そうね、我が侭だわ。だから1人暮らしなんて無理。両親は家に居ない。分かった?」 「分からないよ」 大体は理解してるけど、そう簡単に首を縦に振ることはできない。
https://w.atwiki.jp/oshikake/pages/23.html
「おはようございますー」 学校の校門前。割と予鈴まで後数分という状況で、低い位置で小さく左右にそれぞれ縛った髪、瞳が大きく少し垂れ目な女子生徒が何度もお辞儀と挨 拶を繰り返している。身長はさほど小さくはないけれど、その顔立ちと声色からして、ともすると中学生以下にも見えるかもしれないかな。 「今日もやってるね、生徒会長さん」 僕がそう言うと、委員長が悪の組織の中心に立つ、いかに危険な人物であるかという妄想を熱心に語っていた隆二ははたと喋りを止め、同じく校門で春の挨拶運動に励んでいる少女へ視線を向ける。 「本当だ。まだ生徒会長になって日も浅いというのに真面目だな」 「というかあれって別に生徒会長というよりは風紀委員の仕事じゃなかったっけ?」 「副会長の方は居ないし、別に生徒会の仕事ではないんだろうよ」 「そういえばそうだね」 生徒会の仕事ではなく、単にやりたかっただけなのかな。 「でも去年まではしてなかった気が」 「立場が立場になったからじゃね? なんつーか、生徒会長はイコールでああいうことをしなきゃいけない、みたいなことを思い込んでやってるような気がする」 「なるほど、そうかも」 「凄く子供っぽいよな。すぐ泣くし、運動神経を母親の腹の中に忘れてきたくらいにドジだし」 「……そうだね」 去年の体育祭で障害物競走に参加してたとき、ロープで出来た網を潜っている途中で、どうやったのか分からないくらいに絡まって実行委員の女子生徒に救出されていたことがあったりする。 でもそれよりも。 まだ生徒会長ではなかった去年。2年のときにすれ違ったとき挨拶したら生徒会長さんは律儀に頭を下げてくれた。頭を上げて僕の脇を通り抜けよう とした生徒会長さんは、普段からそうらしいのだけど、何も無いのに躓いてよろめき、気づいて受け止めようとした僕は生まれて始めてお腹に頭突きを貰うとい う、体育ですら珍しい体験をすることとなった。「どうした誠一。何か思い出してたのか?」 尋ねられて回想から速やかに立ち直った僕は答えた。 「生徒会長さんとの衝撃的過ぎる出会いのことを、ちょっと」 「衝撃的? ……ああ、あの頭突き事件か。実際に見てはいないが衝撃だったらしいな」 隆二もその話は良く知っている。というか事態を知って駆けつけ、その場を一旦収めてくれたのが隆二だった。 お腹に衝撃を貰った僕はじんわりと涙を溜めていたんだけど、それよりも瀕死の母親に縋りつく子供みたいな表情で必死に謝っている生徒会長の姿を 見た周りの生徒たちは、僕が生徒会長を泣かせたという表面的な事実を理解し、しばらくは男子の多くだけではなく女子生徒の半数近くが僕を敵視、というか軽 蔑の目で見ていた。踏んだり蹴ったり、泣きっ面に蜂とはよく言ったものだなあ、なんて思ったっけ。 事態が沈静化したのは、そんな状況を友達から聞いた生徒会長さんが直々に全クラスを回って、むしろ僕が被害者だということを休み時間教室を渡り歩き説明してくれたお陰。 あの事件で、前々からそこそこ知れていたらしい現生徒会長、桜瀬明菜の名は1週間と経たない内に学校中で知らぬものは居なくなった。それが少な からずきっかけとなったのだと思うけれど、数日前に行われた今年の生徒会長選挙で桜瀬さんは前代未聞の投票数8割超えを記録して生徒会長に就任した。ちな みに立候補ではなく、現生徒会副会長からの推薦で、最初は困っていたらしいけど、やるからには全力でやりますと所信演説で物凄く噛みながら言ってた。今回 はその一環なのかな。 丁度生徒会長の前を通りかかり、僕は生徒会長さんに倣って頭を下げて挨拶する。 「生徒会長さん、おはようございます」 「おは、あ、向井さんと……」 「さ、」 「ちょ、ちょっと待ってくださいね。今思い出します。思い出しますよ」 頭に左手をやって、同時に右手をこっちに突き出す生徒会長さん。 「えっと……さ、さか……じゃなくて、さわ……澤木さん!」 「残念ですが、澤田です。惜しいですけど」 「あう、すみません。人の名前を覚えるのはあまり得意ではなくて」 捨てられた子犬みたいな顔になって頭を下げる生徒会長さんだったけれど、すぐに挨拶をまだしていないことに思い至ったのか、さっきまでと同じように一旦背筋を伸ばしてから、 「お二人ともどうもおはようございます」 思わず写真に収めたくなるくらいの笑顔で頭を下げてくれた。 「あ、ところで……生徒会長さんは止めていただけると嬉しいです。なんというか、凄く他人行儀なので、良ければ桜瀬さんとか、明菜ちゃんとか、はたまたアッキーとかあっちゃんとかでお願いします」 面識はあるけれど、突然アッキーとはさすがに呼ぶのはちょっと……。 隣を見るとどうやら隆二も僕と同じような、子供に「ねえ、赤ちゃんはどこから来るの?」と尋ねられて返答に困ったような、そんな苦笑を湛えていた。 「と、とりあえず桜瀬さんで」 「ああ、そ、そうだな、俺もそうするよ」 笑顔をそのままに生徒会長さんは続けた。 「はい。それで……向井さんは今日は少し遅めですね。あ、おはようございます」 僕らに話しかけながらも、通りがかる人たちに挨拶をしている生徒会長。 「皆が来る時間とか覚えてるんですか?」 「いえいえ。知人とか顔見知りの人とか限定です」 「俺は覚えてます?」 「あ……ご、ごめんなさい」 隆二、ドンマイ。 「それで、今日は何かあったんですか?」 「ええ、あったといえば」 「あったな、うん」 僕と隆二が顔を見合わせて苦笑する姿に小さく首を傾げる桜瀬さん。 「あまり気にしないでください。大したことではないので」 「えっと……よく分からないけど分かりました。気にしません。あ、おはようございますー」 桜瀬さんが何度目か分からない挨拶をしたところで、予鈴が鳴った。 「もうこんな時間か」 「急いで教室へ行かないと。それじゃあ桜瀬さん、また」 「はい、また。おはようございます」 別れの挨拶を済ませた桜瀬さんは、それでも挨拶活動を続けているようだった。HRが始まるギリギリまで頑張るつもりなのかな。
https://w.atwiki.jp/nouryoku/pages/625.html
【人物】 ひょんなことから新世界に来てしまった眼鏡っ娘。 いつもセーラー服にスカートを着用している。髪は黒のロングストレート。 17~18歳程度に見えるが、正しい年齢は不明。ただ、元の世界では高校生だったとのこと。 身長・体重・体型などはすべて標準的。 どういう訳か、本名ではなく「委員長」と名乗り続ける。 面白い場所・人・事件などを求め、流浪の生活をしている。 興味を持った事には見境無く首を突っ込んでいる模様。 何か目的があるのか、それとも本当にただのお遊び気分なのかは現在分からない。 本人曰く、「困った人を見つけると頼まれてもいないのに勝手に助ける」性格。 また、自らを「変人」とも評している。 常に冷静かつマイペースで、相手を強引に自分のペースに引き込むのが得意な様子である。 近接格闘術とチョーク投げにも秀でる。 「うふふ……」という怪しい微笑や、右手中指で眼鏡をクイッとあげる仕草などが特徴。 【眼鏡】 初期の頃は、無能力者だった委員長に能力を与えていた相棒。度が強い。 眼鏡自体に魔力が蓄積されており、使用者の魔力は必要ない。 眼鏡は魔力によって守られているため、魔力が尽きない限りはそうそう壊れない。 など不思議な力を持っていた。 しかし、なんだかんだで一度壊れ、しかも委員長自身が能力を得たため、現在は「魔力増幅器」的な物になっている。 要するに、委員長の少ない魔力を補っている「外付け魔力」である。 また、眼鏡に触れると「溜め」の時間を大幅に削減して能力を発動できるようだ。 詰まるところ、眼鏡が無ければ視界は確保できないわ、能力はまともに使えないわで大変なことになる。 とんでもない弱点だ。 【能力】 シャウを無理矢理巻き込んだ決死の戦闘で、「眼鏡の持っていた能力+α」を習得した。 「魔力の通っていない無生物」に触れて、魔力を送り込むことで自由に変形させる。(眼鏡の能力) 手からガラス製の物質を生成する。(+αの能力) 魔力・精神力・想像力が要の能力。今の委員長の場合、魔力に少々難がある。 眼鏡の支援無しでも発動できるが、その場合、発動規模に応じた「溜め」が必要になる上、魔力的な問題も生じる。 委員長の性格と相まって、主に防御とカウンターアタックに使われる。
https://w.atwiki.jp/wiki16_bakagame/pages/15.html
新 悠姫(あらた ゆうき) 主人公の幼馴染でクラス委員長。呼び名は悠姫。 普段から主人公をボコったり罵倒したりしているが、腐れ縁の末の無遠慮的行動であり、主人公を嫌悪しているわけではない。 むしろ、主人公に対しほのかな想いを募らせているが、決してそれを表には出さない。典型的なツンデレキャラ。 想いを言葉にすることはないが、言葉の代わりに母乳にしてしまうことはあったりなかったり。 クラスでは主人公・立脇(主人公の悪友)と組んで、三人で行動することが比較的多かった。 が、のぞみの登場以来、主人公の相方役をのぞみに取られがちで、こっそりやきもちを焼いている。 初出 基本スペック属性 性格 おっぱい スリーサイズ 髪型案 登場シーン 参考資料絵 テキスト 初出 4 名前: ...φ(・ω・`c⌒っ [sage] 投稿日: 2006/05/17(水) 14 38 00 ID nA6XGu8l 560 :名無したん(;´Д`)ハァハァ :2006/05/17(水) 01 30 35 ID SBavFa/m 553なんとなく「委員長」という単語が浮かんだので 私立超乳学園高等部2-C組。今日は月に一度の乳検査の日。皆がそれぞれほ乳瓶に検査の為の乳を溜めて持ってきます。 いじめっ子「うわぁ~○○(いじめられっ子)ぜんぜん溜まってないじゃ~ん、それでよくこの学校に来てられるわね!!」 いじめられっ子「ふえぇ~ん」 そこに颯爽と委員長登場(1コマ目) 委員長「こら!またあなた達○○の事を・・・」 いじめっ子「あら、委員長。○○の事だとすぐにかっとなっちゃって・・・もしかして!!」 委員長「────な!!」(2コマ目) いじめっ子「ほぉら、お乳が止まらない。やっぱり委員長○○のことが好きなんだ~」 委員長「この・・・さ、さっさと行くわよ、ほら○○立って」 止まらない母乳を押さえるかの如く、勢いよく振り向くと委員長の乳の噴出が○○に直撃し 「う・・・ふぇえええええええぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ん」 end ・・・・疲れてるのかな、俺 5 名前: ...φ(・ω・`c⌒っ [sage] 投稿日: 2006/05/17(水) 14 38 57 ID nA6XGu8l 562 :536:2006/05/17(水) 01 37 34 ID 1AZX46gu 今のところは評判良いみたいで一安心。 一応俺の脳内設定としては、武闘派堅物委員長。 不真面目な主人公にその鉄拳をお見舞いする毎日。 実は主人公のことを密かに想っているのだが、顔はおろか仕草にもそれを出さない。 だが表情以上に母乳が感情を語っている。 主人公に近づくだけで母乳分泌量は増加し、ちょっとでも触れられたりトキメク言葉をかけられよう ものなら、母乳がまるで噴水のように迸る。 そんな感じ。 これはあくまで俺の脳内設定なので、テキストはこれに捕らわれず、自由に書いて欲しい。 それほど多くの意見は交わされなかったものの、ツンデレ委員長として、いつの間にかメインヒロインの地位を獲得。 基本スペック 属性 ツンデレ・幼馴染 性格 ツンデレ・堅物・仕切り屋・攻撃的・やきもち焼き おっぱい 普通~巨乳 味B 濃度B 量B 制御A スリーサイズ 髪型案 ショート ロング 登場シーン プロローグ。元から知り合っている。 参考資料 絵 テキスト http //bonyu.ath.cx/dat/bonyu_0104.txt.html
https://w.atwiki.jp/kfseitokai/pages/13.html
委員長は、委員会を組織する乙役員。 概要 会則第2章に規定される生徒会役員であり、その内の乙役員である。(会則6条) 委員長は、それぞれの委員会を組織する。(会則35条2項) また、生徒会本部が設置する委員長会議の議員でもある。(生徒会本部細則119条) 現在、ホームルーム運営委員会を除くすべての委員会に、委員長の席がある。(各委員会細則) 任免、任期 評議会の議決を経て、会長が生徒会長令をもって任命する。(会則7条4項) 任期は、任命された時から1年間である。(会則8条3項) 任期切れとなった委員長は、自動的に退任したものとみなされる。 なお、現行の規程は実施が困難であるため、現在改正議論中である。 勧告 任期が切れたにも拘らず、後任の者を指名しない委員会に対して、生徒会本部は、委員長候補者の指名を勧告することができる。 しかし現状では、ほとんど効果が発揮されていない。 HR委員会の意欲低下が主たる原因であると考えられる。
https://w.atwiki.jp/mechamote/pages/12.html
登場キャラクター 北神未海(きたがみ みみ) 声 小川真奈 たよりになるモテモテのクラス委員長。武蔵野森山学園高等部2年6組。 負けず嫌いで中学時代は無敗のケンカ番長だった…。 東條くんに片思い中。 テモテモ 声 千葉千恵巳 未海のペット。メスのハムスター。 東條潮(とうじょう うしお) 声 大島崚 未海のクラスメートで問題児3人組の1人。 陸上部に所属。未海のことが気になって…? 西崎青(にしざき あお) 声 安倍龍太郎 未海のクラスメートで問題児3人組の1人。 学年一の秀才だが、性格と口が悪い。 南雲波人(なぐも なみと) 声 渡辺友裕 未海のクラスメートで問題児3人組の1人。 かわいいけどちょっぴりエッチ。おかし大好き。 姫乃華恋(ひめの かれん) 声 榎本温子 “プリンセス・ローズ・クラブ”(通称 プリクラ)の部長。 皇月セイン(こうづき セイン) 声 鈴木恭輔 “プリクラ”のメンバー。華恋の片腕の1人かつ想い人。 剣崎麗(けんざき れい) 声 竹内順子 “プリクラ”のメンバー。華恋の片腕の1人。 詩を書くのが趣味。 ジュエル 声 高田奈央美 華恋のペット。オシャレが大好きなメスのリス。 坂下リカ(さかした リカ) 声 大津田 裕美 図書委員の遠野くんと片思い中。 未海から協力を受け、色黒で金髪のヤンキーギャルから色白、つるつるの肌、黒髪に変わった。 春井香穂(はるい かほ) 声 米澤円 未海のクラスメイト。メル友で知り合った人が好き。 佐野杏樹(さの あんじゅ) 声 矢作紗友里 波人のことが好き。体重が重かったことからダイエットを実行。 雪下亜莉沙(ゆきした ありさ) 声 柚木涼香 潮の中学時代の先輩。未海のアドバイスを受けて陸上部のマネージャーに。 間中真紀子(まなか まきこ) 声 笹本優子 生徒会長。理子の中学時代からの先輩。 未海からの協力で少しオシャレ好きに。 鈴木知広(すずき ともひろ) 声 野島健児 地味で生真面目な未海のクラスの先生。 遠野優作(とおの ゆうさく) 声 鷹嘴翼 リカが片思いしている相手で、まじめな図書委員。 中井くん 上川準(かみかわ じゅん) 声 岸尾だいすけ 真紀子の想い人。中学時代に真紀子のオシャレをからかった。 近藤みづき 朝倉理子(あさくら りこ) 声 神田朱未 未海のクラスメイトで、テニス部員。 高橋先輩(たかはしせんぱい) 声 矢口雄 理子の片思い相手でテニス部の先輩。 前原由羽 大樹